治験での温度管理

 
治験とは臨床試験のひとつで、新薬を開発し国の承認を得るために厚生労働省の指導に従い、結果を集める試験のことです。治験は第1相試験(健康な成人)、第2相試験(少数の患者)、第3相試験(多数の患者)、市販後臨床試験(より多数の患者)があります。治験を行う際に、「薬事法等の一部を改正する法律(医薬品医療機器等法)」(平成二十五年法律第八十四号)および「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令(GCP省令)」 (平成九年三月二十七日厚生省令第二十八号)に従わなければなりません。

治験の正確性および被験者の安全性を確保するために、治験を実施している間の治験薬および治験検体の各管理が適切 に行われることが求められます。治験薬および治験検体は薬棚、冷蔵庫、冷凍庫、恒温器、低温インキュベーターなどに保管され、温度計や温湿度計を使用して温度管理を行い、温度記録を保存と温度の逸脱が発生していないかを確認し、逸脱時は速やかな対応が必要です。また保管している治験薬や治験検体の温度記録、温度逸脱の情報等は治験依頼者からの要求に応じて速やかに提出可能でなければなりません。
温度管理については、GCPにおいても温度チェックの方法や記録の方法等について明確な基準は示されていませんが、治験計画書や治験薬の特性に応じた厳格な管理が必要になります。また「治験における臨床検査等の精度管理に関する基本的考え方について」という厚生労働省からの事務連絡があり、治験薬の精度管理も要求され、機器などの定期点検を実施することが求められます。
これらの要求に応じるため、最近は電子式の温度ロガーやペーパレス式のレコーダを採用して温度記録とともに温度逸脱時の通報も備えた温度管理システムの採用が多くなっています。

当社では、医薬・医療関係向けの温度管理システムの納入実績が多数あり、治験における温度管理、温度監視および温度計の校正など、お客様の要求に幅広くお応えできます。


システム例

適応製品

1台のパソコンで送信器360台のデータを一元管理、イーサネット上に受信器を最大6台接続でき、各受信器は最大60台の送信器を接続可能
Part11対応のセキュリティ機能を持たせたアプリケーションソフトも用意


入力点数6点、12点のペーパレス記録計
小型ながら多彩な表示と高機能を有し、機器単体または小規模な監視装置として最適
CISASシリーズと組み合わせにより、コンピュータシステムとしての記録計として構築可能


入力点数最大48点 のペーパレス記録計
多彩な表示と高機能を有し、安定性試験機、冷蔵庫、冷凍庫等の機器のデータ管理に最適
CISASシリーズと組み合わせにより、コンピュータシステムとしての記録計として構築可能


CISAS/V4は、弊社の記録計、ロガー、調節計および市販のPLC(プログラマブルコントローラ)をシステムコンポーネントとし、各種装置・設備など最大5000タグのデータをパソコンで集録・監視するパッケージシステムです。


Part11に対応した無線ロガーやグラフィックレコーダで集録した計測データを電子記録として一元管理可能
データ閲覧によるグラフ表示、日報・月報・レポートの作成(印刷、PDF出力)・電子署名可能


当社は計量法に基づく校正機関として温度および湿度の登録を取得
ISO/IEC17025に基づく「MRA対応認定事業者」の認定も取得し、JCSS認定シンボルマーク付き校正証明書の発行が可能


当社のサービス技術員または委託サービスマンがユーザの現場にお伺い、主に温度・湿度などの計測機器、調節計、記録計などの点検・校正サービスを実施