株式会社チノーは、株式会社小野測器と熱マネジメントシステムビジネスにおいて協業します。 計測及びシミュレーション技術で電動モビリティ開発に貢献 新規共同開発「Thermal-VRS サーマルトランジェントベンチ」/2026年末 販売開始

2026.05.27
ニュースリリース

株式会社チノー(代表取締役社長執行役員:豊田 三喜男)は、電子計測器の製造および販売を行う株式会社小野測器(代表取締役社長:大越 祐史)と協業し、電動車両の「Thermal-VRS サーマルトランジェントベンチ(以下:T-VRS)」を共同で開発しました。

熱マネジメントシステムビジネス協業1

株式会社チノー 代表取締役社長執行役員
豊田 三喜男(左)
株式会社小野測器 代表取締役社長
大越 祐史(右)

サーマルトランジェントベンチ

新規共同開発の
「Thermal-VRS サーマルトランジェントベンチ」



このT-VRSは、電動車両の熱マネジメントシステムを評価できる試験装置となります。本試験装置を用いることで熱マネジメント用の構成部品に対して車両を模擬することができます。これにより熱マネジメント開発は、実機と仮想モデルを融合した先行開発環境を活用し、高速・高効率化することで、開発期間・工数の短縮やエネルギー効率の最適化に貢献します。

協業の背景

従来の内燃機関を中心とした自動車開発においては、パワートレインやHVAC(自動車空調システムの中核部品)の試験はコンポーネントごとにテストを行っていました。一方、電動車両開発が主流となっている現在、車両の包括的な試験を実施するために、2社にてタッグを組むことで強みを活かした試験装置を開発するに至りました。

本発表のポイント

  • 株式会社チノーと株式会社小野測器で電動モビリティの熱マネジメント試験装置を共同開発
  • 熱マネジメントに関係するコンポーネントにおいて、実車環境を模擬することで試験が可能

ターゲット市場

  • 自動車メーカーをはじめ、電動車両に関係する各社

Thermal-VRS サーマルトランジェントベンチについて

電動車両の開発において、車両全体のサーマル性能(熱を効率的に逃がし、適正な動作温度を維持する能力)を向上させるためには、多大な工数が必要です。開発効率を向上させ、電動車両のリリースまでの期間を短縮させるために、専用のソフトウエアを使った仮想環境におけるシミュレーション(モデルベース開発)に置き換えることで実現していますが、パワートレイン開発と同時に行えるテストベンチが実装できればより効果的です。さらに「省エネ」「安全」「長寿命」「快適」に向けた評価で、「熱」を最適に制御・活用できる技術で貢献します。 小野測器では、予測値や近似式を必要とするリアルに近いシミュレーションモデルの開発やパワートレインベンチ全般のノウハウがあります。 一方、チノーでは、温度の「計測」「制御」「監視」の技術、「校正」による信頼性の確保を強みとしているだけでなく、「自動車用エアコンシステム試験装置・環境試験室」の長年のノウハウがあり、小野測器のシミュレーションモデル技術の具現化に貢献します。 チノーと小野測器のノウハウの融合により、実車レスで熱マネジメント試験を行えるのが「Thermal-VRS サーマルトランジェントベンチ」です。 今後は、本テストベンチを販売開始すると共に、小野測器の開発・製造拠点である「宇都宮テクニカル&プロダクトセンター」に設置することで、モビリティの進化を先取りしたテストベンチの開発を実施していく予定です。
販売開始時期:2026年末


株式会社チノー 代表取締役 社長執行役員 豊田 三喜男

「株式会社小野測器の自動車における動力伝達系の評価システム熱マネジメントのシミュレーションの技術と、チノーの自動車用エアコンシステム試験装置・環境試験室の技術を融合させたシステムが『サーマルトランジェントベンチ』です。実車レスで実機状態を再現して評価できることで、MBDのスピードアップと、品質向上につながります。この『サーマルトランジェントベンチ』の実現により、日本の電動車両開発のシェアを拡大させ、カーボンニュートラルに少しでも近づくように両社で尽力したいと思います。」

株式会社小野測器 代表取締役社長 大越 祐史

「このたび、株式会社チノーの温度計測・制御技術と、株式会社小野測器の多物理量計測・解析技術を融合した自動車の熱マネジメント評価装置を共同開発しました。この装置を使用する事で、温度や、エネルギー等を含む複合現象を同時に可視化することが出来、従来分断されていた評価プロセスの統合が可能になります。これにより、開発初期段階より現象を正しく理解し、開発者の意思決定を前に進めることが可能となります。この試験装置は、自動車業界が抱えるカーボンニュートラルの課題解決を目指しています。」



【小野測器について】
1954年創業。電子計測機器の製造、販売ならびに各種エンジニアリングサービス事業を展開。創業同年には、 国内初となるジェットエンジンの回転数をデジタル計測する回転計を開発。自動車産業では二輪・四輪車、自動車部品、その他建設機械、食品や医療検査等、幅広い分野において研究開発のサポートから製造工程での測定技術を提供。自動車メーカーHondaの第二期(1983-1992)F1レース活動において、V6ターボエンジンのベンチ試験用の操作システムを特注制作するなど、同社の優勝に技術面でサポート。その他、近年では電動車両(EV)開発支援など、カーボンニュートラル社会実現のために新たなビジネス領域への参入を行っている。

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