Chapter 1

穀温管理が重要な理由

穀物を保管するときは、 温度や水分などの状態を適切に管理する必要があります。 温度が上昇した状態が続くと、 品質低下やカビなどのリスクにつながる場合があります。

農林水産省は、米の乾燥調製・貯蔵段階で カビを生育させないための管理ガイドラインを公開しています。 その中で、乾燥終了後の籾米については 穀温を20℃以下、 外気温が20℃以上の場合は 外気温+5℃以下になるよう冷却することなどが示されています。

ただし、これは特定の米の管理条件に関する ガイドラインの内容です。 あらゆる穀物や施設に一律の温度基準を当てはめるものではありません。

穀物を保管するサイロ
サイロでは内部の温度分布を把握することが重要になります。

穀物の保管条件は、 品目、含水率、乾燥状態、保管期間、 サイロ構造、外気条件などによって異なります。 実際の管理条件は各施設の運用基準や 関係するガイドラインを確認してください。

Chapter 2

農林水産省の管理ガイドラインから見る穀物保管

農林水産省は、 米のカビ汚染防止のための管理ガイドラインを公開しています。 ここでは、穀物を適切に保管するために 温度だけでなく水分や衛生管理も重要であることが示されています。

乾燥後の穀温

乾燥終了後の籾米は、 適切な温度まで冷却してから貯蔵することが示されています。

水分の確認

貯蔵前には水分計を用いて水分を確認し、 適切な水分状態になっていることを確認します。

計測器の管理

水分計についても、 定期的な点検・校正によって 正確に測定できる状態を維持することが示されています。

施設の衛生管理

建物や設備を清掃し、 カビを含むほこりなどによる汚染を防ぐことも重要です。

農林水産省「米のカビ汚染防止のための管理ガイドライン」

※上記ガイドラインは米を対象としたものです。 実際の穀物保管では、対象品目や施設の条件に応じて 適用する基準・管理方法をご確認ください。

Chapter 3

サイロ内の温度をどう測るか

サイロのような大きな保管設備では、 外側から一か所だけ温度を測っても、 内部全体の状態を把握できるとは限りません。

そのため、 サイロ内部の複数地点に温度センサを配置し、 高さ方向などの温度分布を確認する方法があります。

方法 特徴 向いている用途
1点測定 構成がシンプル 限定された場所の温度確認
複数点測定 サイロ内部の温度分布を確認しやすい サイロ全体の温度状態を把握したい場合
継続監視 温度の変化を時系列で確認できる 長期保管や異常変化を把握したい場合

測定点数や配置は、 サイロの高さ、形状、容量、 保管する穀物、管理目的などに応じて決定します。

Chapter 4

サイロ測温ケーブルという選択肢

チノーのサイロ測温ケーブル R101、R102、R103は、 サイロ内部の穀物温度を測定するための温度センサです。 サイロの縦方向に複数の測定点を設け、 内部の温度分布を把握できます。

穀温管理システムの構成図
サイロ内の複数地点を測定する穀温管理システムの構成例
形式 主な用途 測定点数 ケーブル長
R101 一般形 最大11点 最大50m
R102 小形 最大5点 最大10m
R103 ライスセンタ用 1点または2点 用途・仕様による

R101・R102・R103はいずれも Pt100などの白金測温抵抗体を使用し、 サイロ内部の温度測定に対応しています。 詳細な仕様は形式によって異なります。

サイロ測温ケーブル R101・R102・R103の製品情報を見る

Chapter 5

穀温管理システムの構成例

サイロ測温ケーブルから収集した温度データを 集録・監視システムへ取り込むことで、 複数のサイロや複数測定点をまとめて管理できます。

温度センサ

サイロ内部の複数地点を測定し、 穀温を収集します。

データ収集

温度データを集め、 測定点ごとの状態を確認できるようにします。

監視画面

サイロごとの温度、 温度分布、トレンドなどを 一元的に確認できます。

警報・履歴

設定した条件に応じた警報や、 過去の温度履歴を確認できる構成を検討できます。

チノーでは、 サイロ測温ケーブルなどの温度センサと、 記録・監視システムを組み合わせた 穀温管理の構成を提案しています。

CISAS/V4の製品情報を見る

Chapter 6

温度データを記録・監視するメリット

温度変化を把握する

現在の温度だけでなく、 過去からの変化を確認できます。

温度分布を見る

複数測定点のデータを比較し、 サイロ内部の温度分布を確認できます。

異常時に確認する

温度が設定条件から外れた場合に、 状況確認や対応につなげるための情報を得られます。

記録を活用する

過去のデータを保管しておけば、 保管状態の振り返りや管理方法の改善に活用できます。

温度監視によって穀物の品質や安全性が自動的に保証されるわけではありません。 水分、衛生状態、設備条件などを含めた総合的な保管管理が必要です。

FAQ

穀温管理についてよくある質問

Q. 穀温管理はなぜ必要ですか?

穀物の保管状態を確認し、 温度上昇などの変化を把握するためです。 温度だけでなく水分や衛生状態なども含めて管理することが重要です。

Q. サイロ内は一か所だけ測ればよいですか?

サイロの大きさや形状、保管条件によって異なります。 複数地点で測定することで、 内部の温度分布を確認しやすくなります。

Q. サイロ測温ケーブルは何点測定できますか?

R101は最大11点、 R102は最大5点、 R103は1点または2点です。 ケーブル長も形式によって異なります。

Q. 温度監視だけで穀物の品質を判断できますか?

温度だけで品質を判断することはできません。 水分、保管期間、衛生状態、 穀物の種類なども含めて確認する必要があります。

Q. 穀温管理システムはどのような設備に導入できますか?

港湾サイロ、農業サイロ、ライスセンターなど、 穀物を貯蔵する設備を中心に検討できます。 サイロの構造や容量、測定点数などによって、 適したセンサやシステム構成が変わります。

まとめ

穀温管理は「温度を測る」だけでなく、変化を把握することが重要

穀物を保管する場合は、 温度や水分などの状態を適切に管理することが重要です。 特にサイロでは、内部の温度を複数地点で測定することで、 温度分布や変化を把握しやすくなります。

  • 測る: サイロ内部の温度を適切な測定点で確認する
  • 比較する: 複数地点の温度分布を確認する
  • 記録する: 温度変化を時系列で残す
  • 知らせる: 必要に応じて温度異常を通知する
  • 総合管理する: 温度、水分、衛生状態、設備条件を合わせて管理する

チノーでは、 サイロ測温ケーブルをはじめとする温度センサと、 記録・監視システムを組み合わせた 穀温管理の構成をご提案しています。

Reference

穀物の保管・かび毒管理について

※外部サイトへ移動します。 穀物の保管条件や食品安全に関する基準・ガイドラインは、 最新の公的情報をご確認ください。

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