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水分とは?

水分とは、物質に含まれている水のことです。 食品、紙、木材、粉体、化学品など、 私たちの身の回りや製造現場で扱われる多くの物質には水が含まれています。

見た目が乾いている物質でも、水がまったく含まれていないとは限りません。 また、同じ種類の物質であっても、保管状態、乾燥状態、製造条件、 周囲の環境などによって含まれる水分が変化することがあります。

そのため製造や品質管理では、 単に「水があるか、ないか」ではなく、 「どの程度の水が含まれているのか」を数値として把握します。

水分を理解するときは、 「物質にどのくらいの水が含まれているか」と 「その水分をどのような基準で数値として表しているか」を 分けて考えると分かりやすくなります。

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含水率とは?水分を割合で表す方法

物質に含まれる水分を割合として表す代表的な指標が「含水率」です。 ただし、何の質量を基準にするかによって値の表し方が異なります。

水分量と含水率は違う

水分量は、対象物に含まれる水そのものの量を表します。 一方、含水率は、対象物に対して水がどの程度含まれているかを 割合として表します。

湿量基準では湿った試料全体を基準にする

湿量基準では、水を含んだ試料全体の質量を基準として、 その中に水がどの程度含まれているかを表します。

湿量基準の含水率 = 水の質量 ÷ 水を含んだ試料全体の質量 × 100

乾量基準では乾燥した物質を基準にする

乾量基準では、乾燥した物質の質量を基準として、 それに対してどの程度の水が含まれているかを表します。

乾量基準の含水率 = 水の質量 ÷ 乾燥した物質の質量 × 100

同じ「含水率○%」でも基準を確認する

湿量基準と乾量基準では分母が異なるため、 同じ試料であっても含水率の数値は同じになりません。

水分値を比較するときは、数値だけを見るのではなく、 どのような定義・基準で表された値なのかを確認することが重要です。

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水分と湿度は何が違う?

水分と湿度は、どちらも水に関係する言葉ですが、 主に対象としているものが異なります。

項目 主な対象 何を表すか
水分 食品、紙、木材、粉体などの物質 物質に含まれる水の量や割合
湿度 空気などの気体 気体中に存在する水蒸気の状態

水分は物質に含まれる水を捉える

例えば紙の水分を測る場合は、 紙そのものにどの程度の水が含まれているかを対象とします。

湿度は空気などの気体中の水蒸気を捉える

一方、紙の周囲にある空気について考える場合は、 空気中の水蒸気の状態を湿度として表します。

水分と周囲の湿度が関係する場合もある

水分と湿度は別の測定対象ですが、完全に無関係というわけではありません。 物質によっては、周囲の温度や湿度などの環境によって、 吸湿したり水分を放出したりすることがあります。

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なぜ水分を知る必要がある?

物質に含まれる水分は、 製品や原材料の状態、加工、保存などと関係することがあります。

水分によって物質の状態が変わる

水分が変化すると、対象によっては質量、硬さ、粘り、 流動性などの物性や状態が変化することがあります。

品質や加工状態に影響する

製造工程では、水分の違いが加工性や仕上がり、 製品のばらつきなどに関係する場合があります。 そのため、対象物に応じた水分範囲を設定して管理することがあります。

保存や乾燥の状態を知る指標になる

食品、原材料、粉体などでは、 保管や乾燥によって水分が変化します。 水分を測定することで、対象物がどのような状態にあるのかを 判断するための情報を得られます。

水分は少なければよいとは限らない

水分管理というと「できるだけ乾燥させる」と考えがちですが、 適切な水分は製品や工程によって異なります。

乾燥不足だけでなく、必要以上に乾燥させることが 品質や工程に影響する場合もあります。 重要なのは、目的に応じた水分状態を把握することです。

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水分はどうやって測る?

水分測定では、すべての対象を一つの方法で直接測っているわけではありません。 水分によって変化するさまざまな物理・化学現象を利用して、 水分量や含水率を求めます。

知りたいのは「水分」という量

水分測定の目的は、 対象物にどの程度の水が含まれているのかを知ることです。

しかし、その値を得る方法は一つではありません。 水分が変わることで生じる質量、化学反応、電気的性質、 光や電磁波との相互作用などの変化を測定に利用できます。

水分と関係する現象を測定に利用する

利用する現象・性質 考え方 代表的な方法
質量変化 乾燥前後の質量変化から水分を求める 加熱乾燥法・乾燥減量法
化学反応 水と試薬との反応を利用する カールフィッシャー法
電気的性質 水分によって変化する電気的な性質を利用する 電気抵抗式、電気容量式など
光・電磁波との相互作用 水による光・電磁波の吸収などを利用する 赤外線吸収式など

どの測定方法が常に最も優れているというものではありません。 測定対象、水分範囲、必要な精度、測定時間、 サンプル採取の可否、連続測定の必要性などによって 適した方法は異なります。

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水分を測る代表的な方法

水分測定には複数の方法があります。 ここでは、それぞれが何を利用して水分を求めているのかを簡単に整理します。

乾燥による質量変化を利用する

試料を乾燥させ、乾燥前後の質量差から水分を求める方法があります。 加熱乾燥法や乾燥減量法などが代表例です。

水との化学反応を利用する

水と試薬との化学反応を利用して水分を定量する方法があります。 カールフィッシャー法は、微量水分の測定などにも利用されています。

電気的な性質を利用する

水分によって変化する電気抵抗や電気容量などを利用して、 水分を推定する方法があります。

光・電磁波との相互作用を利用する

水には特定の波長の電磁波を吸収する性質があります。 そのような光学的な変化を捉えて、 水分との関係から測定値を求める方法もあります。

赤外線を利用した方式では、 対象物に接触せず水分を測定できるため、 製造ライン上での連続測定に利用される場合があります。

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水分は「いつ・どこで測るか」も重要

同じ水分測定でも、 サンプルを採取して詳しく調べる場合と、 製造工程上で継続して状態を捉える場合では目的が異なります。

サンプルを採取して測る

原材料、工程途中の製品、完成品などからサンプルを採取し、 水分を測定する方法があります。 特定の時点における試料の状態を確認するために利用できます。

製造工程上で測る

製造ライン上で水分を測定すると、 工程中に水分がどのように変化しているのかを 継続的に捉えられる場合があります。

点の測定と連続測定では得られる情報が異なる

一定時間ごとにサンプルを測る方法では、 それぞれの時点の水分を確認できます。 一方、連続測定では、サンプルとサンプルの間で起きた変化も含めて、 水分の推移を把握できます。

どちらか一方が常に優れているわけではなく、 測定目的に応じて使い分けたり組み合わせたりします。

FAQ

水分についてよくある質問

水分と湿度は同じですか?

同じではありません。 水分は主に物質に含まれている水を対象とし、 湿度は主に空気などの気体中に存在する水蒸気の状態を表します。

含水率とは何ですか?

含水率は、物質に含まれる水分を割合として表したものです。 湿った試料全体を基準にする湿量基準と、 乾燥した物質を基準にする乾量基準などがあり、 数値を比較するときはどの基準で表されているかを確認する必要があります。

含水率が100%を超えることはありますか?

乾量基準では、乾燥した物質の質量に対する水の質量として表すため、 水の質量が乾燥物の質量を上回れば100%を超えることがあります。 一方、湿った試料全体を分母とする湿量基準では100%を超えません。

水分はどのように測りますか?

乾燥による質量変化、水との化学反応、 水分による電気的性質の変化、 光・電磁波との相互作用などを利用する方法があります。 適した方法は測定対象や目的によって異なります。

水分は少ないほどよいのですか?

必ずしもそうではありません。 適切な水分範囲は製品や原材料、製造工程によって異なります。 乾燥不足だけでなく、必要以上の乾燥が品質や工程に影響する場合もあります。

Next

水分について、次に知りたいこと

水分の基本を理解したら、 次は「どのように測るのか」「製造工程でどう測るのか」へ進むと、 水分管理の全体像を理解しやすくなります。

水分をどう測るか知る

乾燥、化学反応、電気的性質、赤外線など、 水分測定に利用される代表的な方法と選び方を整理します。

水分と湿度の違いを深く知る

空気中の水蒸気をどのように表すのか、 相対湿度・絶対湿度・露点などの基礎から確認できます。

製造工程で水分を測る

抜き取り測定とオンライン・連続測定の違い、 工程のどこで水分を測るのかを詳しく解説します。

赤外線を利用した計測を知る

赤外線と物質との相互作用を利用すると、 温度だけでなく水分、成分、厚さ・塗工量なども測定できます。