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赤外線計測とは?

赤外線計測とは、赤外線と対象物との相互作用を利用して、 対象の温度や物質の状態・量などを測定する技術です。

赤外線は電磁波の一つ

赤外線は電磁波の一つで、可視光より長い波長側にあります。 電磁波にはさまざまな波長のものがあり、 波長によって物質との関わり方や利用される計測方法が異なります。

赤外線の「波長」が計測で重要になる

赤外線は一括りの光ではなく、さまざまな波長を含みます。 どの波長を利用するかによって、測定対象から得られる情報が変わるため、 赤外線計測では波長の選択が重要になります。

赤外線と対象物との関係を測定に利用する

赤外線計測では、対象物から放射される赤外線を捉えたり、 赤外線を対象物へ照射して吸収や反射などの変化を捉えたりします。 その情報を利用して、直接は見えない対象の状態や量を求めます。

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赤外線と物質の間では何が起きる?

赤外線を計測に利用するときは、 対象物から出てくる赤外線を見る場合と、 赤外線を対象物へ当ててその変化を見る場合があります。

物体から赤外線が放射される

温度を持つ物体は電磁波を放射しており、 その中には赤外線として扱われる波長域が含まれます。 放射される電磁波の状態は物体の温度と関係しているため、 これを温度測定に利用できます。

赤外線が物質に吸収される

物質によっては、特定の波長の赤外線を吸収する性質があります。 どの波長をどの程度吸収するかは物質によって異なるため、 その違いを利用して水分や成分などの情報を得ることができます。

赤外線は反射・透過もする

赤外線が対象物に当たると、 一部が吸収されるだけでなく、反射したり透過したりする場合があります。 どの現象を利用するかは、測定対象や測定方法によって異なります。

「赤外線で測る」といっても、 すべての測定が同じ原理で行われるわけではありません。 物体から放射される赤外線を利用する温度測定と、 物質による吸収などを利用する測定では、見ている現象が異なります。

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赤外線の放射から温度を測る

温度測定では、物体から放射される赤外線を利用します。 非接触で温度を測定できることが、代表的な特徴の一つです。

温度を持つ物体は赤外線を放射している

物体から放射される電磁波の状態には、 その物体の温度との関係があります。 放射温度計では、この関係を利用して対象物の温度を求めます。

放射温度計は赤外線から温度を求める

放射温度計は、対象物から放射される赤外線を検出し、 その情報から温度を算出します。 対象物にセンサを接触させずに測定できるため、 高温物体や移動する対象などにも利用されています。

放射率や測定条件を考える必要がある

放射温度計では、対象物の放射特性や測定距離、 測定対象の大きさ、周囲からの影響などを考慮する必要があります。 そのため、単純に赤外線を検出すれば正確な温度が得られるわけではありません。

放射率、測定距離、D:S比、測定対象など、 放射温度計を正しく利用するためのポイントは別記事で詳しく解説しています。

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赤外線の吸収から物質の情報を測る

赤外線は温度測定だけでなく、 物質による吸収などを利用して、水分や成分、物質量に関する情報を得るためにも利用されます。

物質によって吸収しやすい波長が異なる

物質は、すべての波長の赤外線を同じように扱うわけではありません。 吸収しやすい波長には違いがあるため、 その特徴を利用すると特定の物質や成分に関する情報を得ることができます。

光学的な変化から測りたい量との関係を求める

赤外線計測で検出するのは、光の強さや吸収などの光学的な情報です。 それを、そのまま水分率や成分量として扱うのではなく、 基準となる値との関係を確認することで、測定したい量を求めます。

検量線を利用する測定がある

光学的な測定値と、実際の水分値や成分量などとの関係を 数式やグラフとして表し、その関係から未知の測定対象の値を求める方法があります。 この関係を検量線と呼びます。

赤外線計測では、 「赤外線を測れば水分や成分が直接分かる」というより、 赤外線と物質との相互作用から得られる光学的な情報と、 実際に知りたい量との関係を利用する と考えると分かりやすくなります。

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赤外線を利用すると何を測れる?

赤外線と対象物の関係を利用すると、 温度だけでなくさまざまな情報を測定できます。

Temperature

温度を測る

物体から放射される赤外線を利用して、 非接触で温度を測定します。

Moisture

水分を測る

水による赤外線吸収を利用して、 物質に含まれる水分を測定します。

Component

成分・含有量を測る

物質ごとの赤外線吸収特性を利用して、 特定の成分やその量に関する情報を測定します。

Thickness

厚さ・塗工量を測る

対象物質による赤外線の吸収などを利用して、 材料の厚さや塗工された物質の量を測定します。

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赤外線計測が非接触測定に利用される理由

赤外線を利用した計測には、 対象物にセンサを直接接触させずに情報を得られる方式があります。

対象物とセンサを接触させずに測定できる

光や電磁波を利用する方式では、 対象物との接触を必要とせずに測定できる場合があります。 接触による対象物への影響を避けたり、 センサを対象物の近くへ配置しにくい工程へ対応したりできます。

移動している対象を測定できる

製造ラインを移動する材料や製品では、 センサを対象物へ接触させることが難しい場合があります。 非接触で測定できる方式は、 このような対象の連続測定にも利用できます。

高温など接触しにくい対象にも利用できる

高温の材料など、センサを直接接触させることが難しい対象では、 非接触測定が有効な選択肢になる場合があります。

非接触だから簡単に測れるわけではない

非接触測定であっても、 測定対象の状態、距離、周囲環境、測定方式などを考える必要があります。 「非接触であること」と「正しく測定できること」は別に考えることが重要です。

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赤外線なら何でも測れるわけではない

赤外線計測では、測定対象と利用する原理の組み合わせが重要です。 赤外線を使えば、どのような対象でも同じように測れるわけではありません。

測りたい量と関係する光学的な変化が必要

赤外線によって得られる情報から、 知りたい温度や水分、成分、厚さなどを求めるには、 両者の間に利用できる関係が必要です。

適切な波長を選ぶ必要がある

物質によって吸収特性などが異なるため、 測定対象に適した波長や測定方式を選ぶ必要があります。

材質や表面状態などが影響する

対象物の材質、表面状態、組成、温度などによって、 得られる赤外線の情報が変化する場合があります。

測定距離や周囲環境も考える必要がある

非接触測定では、対象物までの距離や測定範囲、 周囲からの放射・反射などの影響を確認する必要があります。

赤外線計測では、 「赤外線を使うかどうか」だけでなく、 何を測るのか、どの現象を利用するのか、どの波長・条件で測るのか をセットで考えることが重要です。

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測りたいものから赤外線計測方法を考える

赤外線計測を検討するときは、 最初から機器名を探すのではなく、 まず「何を知りたいのか」を整理すると考えやすくなります。

知りたいもの 利用する現象の例 代表的な計測
温度 物体から放射される赤外線 放射温度計
水分 水による赤外線吸収 赤外線水分計
成分・含有量 物質による赤外線吸収 赤外線成分測定
厚さ・塗工量 物質量と赤外線の光学的な応答との関係 赤外線厚さ・塗工量測定

温度を測りたい場合

物体から放射される赤外線を利用して温度を測定します。 放射率や測定距離などの条件を確認します。

水分を測りたい場合

水による赤外線吸収を利用し、 基準となる水分値との関係から測定値を求めます。

成分・含有量を測りたい場合

対象成分に関係する赤外線吸収特性を利用し、 基準となる分析値との関係から成分量を求めます。

厚さ・塗工量を測りたい場合

対象物質の量と赤外線による光学的な応答との関係を利用して、 厚さや塗工量を求めます。

FAQ

赤外線計測についてよくある質問

赤外線と光は何が違いますか?

赤外線は電磁波の一つです。 「光」という言葉は文脈によって可視光を指す場合もありますが、 赤外線を含めて光として扱う場合もあります。 赤外線計測では、波長による性質の違いを利用します。

赤外線計測と放射温度計は同じですか?

同じではありません。 放射温度計は、物体から放射される赤外線を利用して温度を測る計測機器です。 赤外線計測には、温度だけでなく水分や成分、厚さなどを測る方式もあります。

赤外線でなぜ温度を測れるのですか?

物体から放射される電磁波の状態と温度には関係があるためです。 放射温度計では、その関係を利用して対象物の温度を求めます。

赤外線でなぜ水分や成分を測れるのですか?

水やその他の物質には、特定の波長の赤外線を吸収する性質があります。 その光学的な変化と、実際の水分値や成分量との関係を利用して測定します。

赤外線計測はすべて非接触ですか?

すべてではありません。 赤外線を利用した計測には、対象物に接触せずに測定する方式がありますが、 測定対象や測定方法によって構成は異なります。

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測りたいものから計測方法を考える

赤外線計測は、温度、水分、成分、厚さなど、 測りたい対象によって利用する原理や測定条件が異なります。 まず「何を測りたいのか」を整理したうえで、適した計測方法を検討することが重要です。

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