Bio-Ethanol-Plant

近年、世界中で再生可能エネルギーへの注目が高まっています。
その中でも、トウモロコシやサトウキビから作られる バイオエタノール は、ガソリンの代替燃料として広がりを見せています。
ブラジルやインド、メキシコ、中国などでは、生産量が年々拡大しており、日本でも下水汚泥や木質バイオマスといった「廃材」を活用する動きが始まっています。

なぜ「水分」が大事なのか?

エタノール燃料の品質を左右する大きな要因が「水分量」です。
例えば、ほんのわずかに水分が多いだけで、燃料効率が下がり、エンジン性能に影響してしまうことがあります。
従来は、研究員がサンプルを採取して「カールフィッシャー滴定」という化学的な方法で測定していましたが、これには時間も人手もかかります。
もし、製造ライン上でリアルタイムに水分を測れるとどうなるでしょう?

赤外線で「瞬間測定」

私たちが提案しているのは、赤外線を利用した 水分専用センサー です。
これを導入することで――

  • 生産ライン上でリアルタイムに水分をチェック
  • 異常があればすぐに検知
  • 不必要なサンプリングや試験を削減
  • 年間最大十万ドル単位での利益改善
といった効果が期待できます。実際にある国の工場では、導入から半年で投資回収できた例もあります。

バイオエタノールの未来と私たちの暮らし

日本政府も、ガソリンにエタノールを混ぜる「E10燃料」の導入を目指しています。 環境負荷を減らしつつ、化石燃料への依存を下げる大きな一歩です。
水分管理の精度が上がれば、燃料の安定供給につながり、ひいては私たちの生活を支えるインフラが強くなります。
「見えない水分を測る技術」が、地球環境の未来に直結しているのです。

おわりに

エネルギー問題はスケールが大きくて、自分には関係ないように思えるかもしれません。
でも、私たちが日常で使うクルマの燃料や電気の背景には、こうした“見えない技術”が支えています。
次にガソリンスタンドで給油するとき、ぜひ思い出してみてください。 ――燃料の中の「水分」を、見えないところで見守るセンサーの存在を。



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