計装モジュール SBシリーズにPLCとのプログラムレス通信に対応したコミュニケーションモジュール SB710を発売

 

2021年5月25日

 計測・制御・監視とシステムの株式会社チノー(本社:東京都板橋区、代表取締役社長:豊田三喜男)は、モジュール連結で自由な制御・監視システムを構成できるモジュール形調節計SBシリーズに「コミュニケーションモジュール SB710」を発売しました。
 SB710は、イーサネットとシリアル通信の変換機能を搭載したSB700をベースにPLCとの接続親和性を大幅に高め、プログラム設定機能を搭載したコミュニケーションモジュールです。


<特長1 PLCプログラムレス通信機能>
SLMP※クライアント(3Eフレーム)機能を搭載し、SB設定ソフトから必要なパラメータを設定することで特別な通信プログラムを要することなくSB710からPLCに対するデータの読み書きが可能となり、遠隔制御やデータ収集を簡単に行うことができます。また、SLMPクライアント、Modbus/TCPサーバ、イーサネットとシリアル通信の変換機能を組み合わせたシステムを構成することもできます。
 ※SLMP:Seamless Message Protocol
<特長2 内部バス機能>
SBシリーズの高速な内部バスをSB710内部に搭載することで連結したモジュールのマスター器として動作することができ、連結したスレーブ器のリアルタイムデータ(測定値PV、設定値SV、操作量MV、イベント情報)を常時収集します。また、各種PID値や出力リミッタ情報などもマスター器が管理可能なピックアップパラメータ機能に割り当てることで高速データ共有を行います。SLMPクライアント機能と組み合わせることで、設定値変更や運転状態の確認などのシステムを簡単に構築することができます。
<特長3 プログラム運転機能>
当社プログラム調節計に搭載されているプログラム運転機能を搭載しました。SB710で最大20パターン×20ステップのプログラムパターンを構築し、スレーブ器最大24台の96チャンネルに対してプログラム運転の設定値を送信し、誤差の無い同期運転を行うことができます。内部バスで収集している測定値PVを使用した実温度補償やPVスタートを行うこともできます。


SB710の発売に合わせて当社ウエブサイト上より無償ダウンロード可能なSB設定ソフトも使い勝手や新機能を搭載するなど大幅な機能アップをはかりました。各種パラメータの設定変更などの他、PLCのデバイス割り当てや各SBモジュールのパラメータがSB設定ソフト上からマウスのドラッグ・アンド・ドロップで簡単に設定することができます。また、プログラムパターンの構築時にベースとなるプログラムパターンと編集するプログラムパターンの状態を同時に表示することができ、プログラムパターンを比較しながら設定することができるようになりました。用途に応じた柔軟なシステム構築を実現します。


価格

コミュニケーションモジュール
形 式:SB710-00-0(PLCプログラムレス通信機能)    82,500円(税込み)
形 式:SB700-00-0(イーサネットとRS-485の通信変換) 60,500円(税込み)(発売済み)

接続対応PLC

  • 三菱電機株式会社製 Qシリーズ、iQ-Rシリーズ、iQ-Fシリーズ
  • 株式会社キーエンス製 KV5000シリーズ、KV7000シリーズ、KV8000シリーズ


≪モジュール調節計 SBシリーズ≫

≪SBシリーズ システム構成例≫

≪主な用途≫
〇ホットプレス機の金型温度制御
〇連続焼成炉