キャプチャモード詳細

 

まずはご確認ください。

小形熱画像センサTPシリーズを『キャプチャモード』でご使用を検討される場合、当社より本機器の通信コマンド開示が必要となりますので、お近くのチノー営業所またはチノーS&S事業推進部までお問合わせください。

キャプチャモードとは?

小形熱画像センサTPシリーズは、標準アプリケーションソフトでの設定、監視、収集ではなく、PLC等を上位機器として使用し、お客様任意プログラムでの計測、監視が可能となるよう、動作モードの一つとして『キャプチャモード』をご準備しております。

キャプチャモードとは、上位機器からのコマンド要求に対し、小形熱画像センサ本体が収録した温度データを任意タイミングで取得する事ができます。これにより、本センサを用いた独自アプリケーションで、様々なシステムの構築が可能になります。

システム構成例

キャプチャモードではモニタモード時の機能(リアルタイム熱画像出力、センサ単独警報動作)が使用不可となり、センサ本体では温度データの測定、コマンド要求に対しての送信機能のみとなります。

動作モードによる比較(TP本体動作)

機器本体および標準アプリケーションソフトで行う『モニタモード』と、上位機器任意プログラムによる『キャプチャモード』の比較

動作環境

 モニタモードキャプチャモード
操作形態本体自走によるデータ出力上位機器主導によるデータ取込
上位機器/制御 PC/弊社専用アプリケーションソフトウェア上位機器ユーザー準備(PLC等)/制御プログラム任意作成
機能動作概要PC内専用アプリケーションから警報設定を行い、設定値を超えた場合に無電圧接点出力。機器本体から温度データ常時出力 上位機器からの要求により測定温度データを内部メモリにキャプチャ(取込)し、指定のキャプチャデータを読出し、データ取得
データ出力PC内専用アプリケーションソフトからのデータ出力許可コマンド受信後、温度データを連続出力 上位機器からのデータ要求コマンドに対し、指定Y軸X方向ごと(横1列分のデータ)の測定データを出力
測定周期1秒間に約3画面の測定が可能上位機器の処理速度(温度データ読出し速度)に依存
特長
  1. 測定温度データの画像化が容易
    (標準搭載、約3Hzの更新)
  2. センサ単独動作、警報判定可能
    (スタンドアロン使用可能)
  3. 警報発生時のデータメモリ可能
    (1画像分データ本体メモリ)
  1. PC/PLC等で任意プログラム動作可能
    (任意処理、制御が可能)
  2. 設備、装置組込み機器として使用可能
    (制御用PLCでデータ取得、出力可能)
  3. 必要データのみ取得可能
    (要求1列分ごと取得可能。不要分カット)
用途
  1. 温度分布の可視化、データ習得
  2. 単独動作による警報接点出力
  1. PLC、LabVIEW等でのデータ習得
  2. 専用用途における限定使用
備考(処理能力) PC動作環境の確認を行ってください。動作環境不足時は処理能力低下、動作不可の可能性あり。 1画面分のデータ取得および処理速度は上位機器側能力に依存

キャプチャモードの通信時間について

キャプチャモードにてデータ取得する場合、下記の時間を要します。

  1. キャプチャコマンド入力後、1フレーム分のデータをTP-L内で確保に要する時間 約1500msec
  2. 取得必要な行データコマンド送信 上位側機器(PLC等)処理時間に依存・・・αmsec
  3. 行データ送信コマンド取得後、TP-Lから上位側機器(PLC)には即データが返信されます。
  4. 上位側機器(PLC)では、3.のデータ受信後50msecウェイトをおいて後続の行データ送信コマンドを発行する場合には2.を処理ください。
    (行データコマンドを繰り返し発行される場合には50msecのウェイトが必要です。)

全47行取得に要する時間は、上位(PLC)処理時間を考えない場合、約3850msecとなり、1フレーム分の全データを上位でキャプチャするのに要する時間は、PLC処理能力にもよりますが、約4秒必要となります。

キャプチャ動作時のタイミング

【参考】キャプチャ動作による画面更新レート(フレーム/秒)は概算で約0.25fps(約4秒)程度